2025年2月に東京で開催された、雄町で味わう岡山地酒試飲会
日本酒文化には、地域ごとに特有の魅力が詰まっていますが、岡山で育まれた「幻の酒米・雄町」は、今も多くの酒愛好者を魅了しています。
雄町で味わう地酒試飲会では雄町の特徴を最大限に引き出した地酒の数々を体験。雄町で醸す日本酒の、蔵ごとに異なる魅力を感じる絶好の機会であり、岡山の地酒が持つ味わいの深さを再確認してきました。
岡山の雄町で醸す日本酒、東京に大集合!その様子をレポします。
岡山の酒米「雄町」とは?その歴史と特徴
雄町は、日本酒を作るための特別なお米(酒米)の一種です。お米には食べる用と、日本酒を作る用のものがあり、酒米はお酒を作るのに適した特徴を持っています。
特に雄町は「オマチスト」と自・他称する根強いファンがおり、日本酒好きの中でも人気の高い酒米の一つではないかと思います。
雄町が“幻の酒米”と呼ばれる理由
“幻の酒米”日本最古の酒米のひとつ
雄町は、1859年に岡山県で発見された、日本古来の原生酒の、日本に現存する最も古い酒米のひとつです。
江戸時代のお米が今でも栽培され続けているのは珍しく、酒米の中でも有名な「山田錦」や「五百万石」など現在の酒米の多くに系統が引き継がれています。
「酒米のルーツ」とも言われています。
栽培が難しいのも“幻の酒米”と呼ばれる理由
雄町は背が高く、風や病気に弱いため、育てるのが大変。
(背が高く倒れると品質が悪くなることも・・・)

「酒米の王様:山田錦」と比べると、その生産量はわずか10分の1ほどとも言われています(2023年)
最古の歴史がありながら、その栽培の難しさから生産量が少ないことが「幻の酒米」とも呼ばれる理由です。
雄町ってどんな味?
雄町で造ったお酒は、
「ふくよかで円みのある旨み」
「幅のある複雑な味わい」
「深いコクと長い余韻」
を持つと評価されています。
さて…それが本当なのか!?
やはりそれを確かめ、自分なりの味わいの表現を見つけられるのが試飲イベントの醍醐味!
雄町を使った岡山の地酒が東京で楽しめる試飲会が開催
イベントの開催基本情報(2025年2月の開催は終了しています)
日時:令和7年2月9日(日曜日)
第1部:13時00分~14時30分
第2部:15時30分~17時00分
場所:とっとり・おかやま新橋館2F「ももてなし家」 Google MAP
(東京都港区新橋一丁目11番7号 新橋センタープレイス)
入場料:2,000円(備前焼平杯のお土産&時間中自由試飲) 各回150名限定
共催:岡山県、岡山県酒造組合
岡山県から伝統と個性が光る8蔵が参加!
今回は実際に岡山県の酒蔵8蔵がイベントに参加。
いずれも「雄町で醸した酒」を引っ提げて、東京に進出してきました!
室町酒造(赤磐市)
URL:https://sakuramuromachi.co.jp/
住所:岡山県赤磐市西中1346
代表銘柄:櫻室町, 室町時代
Instagram:https://www.instagram.com/sakuramuromachi_official/

1688年創業の歴史ある酒蔵で、岡山特産の酒米「雄町」を活かした酒造りを行っています。全国新酒鑑評会での金賞受賞歴もあり、その品質の高さには定評があります。フルーティーで華やかな香りの日本酒が特徴で、飲みやすく上品な味わいが魅力です。
利守酒造(赤磐市)
URL:https://sakehitosuji.co.jp/
住所:岡山県赤磐市西軽部762
代表銘柄:酒一筋, 赤磐雄町
Instagram:https://www.instagram.com/akaiwaomachi/

雄町米発祥の地にある酒蔵で、自社栽培の雄町を100%使用した日本酒を手掛けています。酒米の特性を最大限に引き出すため、伝統的な手法を大切にしながらも、新たな技術を積極的に取り入れています。雄町らしい力強さとふくよかな旨みを持つ日本酒が特徴です。
三冠酒造(倉敷市)
URL:https://www.sankan.co.jp/
住所:岡山県倉敷市児島田の口5-8-1
代表銘柄:三冠, 和井田
Instagram:https://www.instagram.com/sankanshuzo/

倉敷市児島にある小規模な酒蔵で、地元で愛される酒造りを続けています。甘みと旨みのバランスが取れた味わいが特徴で、岡山ならではの米の旨みをしっかりと感じられます。個性的な限定酒も多く、地域密着型の酒蔵として注目されています。
平喜酒造(浅口市)
URL:http://www.hirakishuzo.co.jp/
住所:岡山県浅口市鴨方町鴨方1283
代表銘柄:喜平, 雄町の雫
Instagram:https://www.instagram.com/hirakishuzo/

地元産の米を活かしながら、日本酒の伝統を守る老舗の酒蔵。国内向けだけでなく、海外輸出用の日本酒にも力を入れており、新しいスタイルの酒造りにも挑戦しています。伝統と革新のバランスを大切にしながら、多様な味わいを提供しています。
嘉美心酒造(浅口市)
URL:https://kamikokoro.co.jp/
住所:岡山県浅口市寄島町7500-2
代表銘柄:嘉美心, 大島伝
Instagram:https://www.instagram.com/kamikokoroshuzo_official/

「やわらかい口当たり」の日本酒造りを得意とし、甘みを活かした酒が多いのが特徴です。低温長期発酵を採用し、米の旨みを最大限に引き出すことで、まろやかで飲みやすい味わいを実現しています。デザートワインのような日本酒など、新しい試みも積極的に行っています。
山成酒造(高梁市)
URL:https://yamanari.jp/
住所:岡山県高梁市松原町神原2281
代表銘柄:蘭の誉, 桜渓
Instagram:https://www.instagram.com/yamanari_shuzou/

岡山県高梁市にある小規模な酒蔵で、地域密着型の酒造りを続けています。岡山の地酒らしく、米の旨みをしっかりと感じられる味わいが特徴です。地元での消費が中心で、全国的にはあまり流通していませんが、その分、こだわりのある酒造りを大切にしています。
白菊酒造(高梁市)
URL:https://www.shiragiku.com/
住所:岡山県高梁市成羽町下日名163-1
代表銘柄:大典白菊
Instagram:https://www.instagram.com/taitenshiragiku/

伝統的な酒造りを大切にしながらも、新しい技術を取り入れ、全国的にも高い評価を得ている酒蔵です。雄町米を使用した酒が多く、フルーティーな香りとコクのある味わいが特徴です。全国新酒鑑評会でも度々受賞するなど、その品質の高さには定評があります。
辻本店(真庭市)
URL:https://www.gozenshu.co.jp/
住所:岡山県真庭市勝山116
代表銘柄:御前酒
Instagram:https://www.instagram.com/gozenshu/

1804年創業の老舗酒蔵で、伝統的な「菩提酛(ぼだいもと)」造りを継承しながら、ナチュラルな酒造りにも力を入れています。昔ながらの製法を活かしつつ、旨みのある日本酒を生み出しており、酒好きの間で高い評価を得ています。
試飲会での発見!雄町の魅力とは?
雄町の日本酒の特徴
雄町を使った日本酒を飲み比べてみると、共通して感じられるのは「力強い旨み」と「まろやかなコク」。飲んだ瞬間に感じる味の厚みがあり、それが口の中でじんわりと広がるのが特徴的。甘みや酸味のバランスが絶妙で、後味にかけてもしっかりとした余韻が続くものが多いです。
また、同じ雄町を使っていても、酒蔵ごとの造りの違いによって個性が際立つのも面白い点。
フルーティーで華やかな香りを持つものもあれば、しっかりと米の旨みを感じる落ち着いた味わいのものもあります。飲み比べをすることで、雄町の持つ奥深さをより一層楽しめます。
他の酒米(山田錦や五百万石)との違いを感じたか
雄町の日本酒を飲んでみると、山田錦や五百万石と比べて「ボディの強さ」や「濃醇さ」が際立つことに気づきます。
- 山田錦との違い
山田錦の酒は繊細で洗練された味わいになりやすく、上品な香りとすっきりとした後味が特徴。一方で、雄町の酒はより重厚感があり、味のふくらみや旨みの強さを感じやすいです。たとえるなら、山田錦はエレガントなワイン、雄町はフルボディの赤ワインのような印象。 - 五百万石との違い
五百万石は軽快でスッキリとした味わいになる傾向があり、キレのある飲み口が特徴。淡麗辛口の酒になりやすいのに対し、雄町の酒はどっしりとした旨みとコクがあり、飲みごたえのある味わいに仕上がることが多いです。
雄町の日本酒は他の酒米と比べても濃厚で奥深い味わいを楽しめるのが最大の魅力です。
雄町の地酒をもっと楽しむためのポイント
雄町の日本酒をより楽しむためには、飲み方やペアリングを工夫すると、その魅力を最大限に引き出せます。
- 温度を変えて味わう
雄町の酒は、冷やしても美味しいですが、常温やぬる燗にするとさらに旨みが引き立ちます。ぬる燗にすると、まろやかな甘みが際立ち、より味に深みを感じることができます。
今回も一部の蔵では酒燗器を用意され、お燗での提供もされていました。
もちろん私もいただきまして…備前焼の酒器でいただく、雄町のお燗。
おいしくないわけがありません! - 食事とのペアリングを楽しむ
雄町のしっかりとした味わいは、濃いめの料理とも相性抜群です。例えば、すき焼きや焼き鳥(タレ)、チーズ、クリーム系の料理など、コクのある料理と合わせると、双方の旨みが引き立ちます。赤ワインを合わせるような感覚で、肉料理と組み合わせるのもおすすめです。
今回は一部にとどまったものの、岡山の海苔、なめろう、お肉、豆…とどれを合わせてもおいしい肴がたくさん用意されていました。
クロダイのなめろう…おいしかった… - 異なる酒蔵の雄町を飲み比べる
同じ雄町でも、酒蔵によって味わいは大きく異なります。フルーティーなタイプからクラシックな熟成タイプまで幅広く楽しめるので、いろいろな酒蔵の雄町を試して、自分好みの一本を見つけるのも醍醐味のひとつです。
まさに今回のイベントの醍醐味と言っても過言ではない、雄町飲み比べ。
なんという、贅沢…
たくさんの酒蔵が集まってのイベントももちろん多々ありますが、「岡山」「雄町」という共通のキーワードを全蔵が共通して1本を選んでくる、というのはなかなか貴重な機会となりました。
もちろんいずれも個人的な感想なので、異論はたくさん認めます(笑
でもこれを読んでくれたあなたに、「そんな風な感じ方もあるのか」と考えるきっかけになれば…皆さんが飲んでみた雄町の感想もお待ちしてますよー!
肝心のイベントの様子は…!?
1部、2部各150名限定の先着イベントだった今回の雄町で味わう岡山地酒試飲会。
ばっちりチケットをゲットした皆様はここぞとばかりにたくさんのお酒を飲んだり、岡山のグルメとのペアリングを楽しんだり、蔵の方たちにお話を聞いたり…大盛況の様子でした!







まとめ:雄町の日本酒をもっと楽しもう!
ほかに比べれば生産量も少なく、いつどこでも巡り合えるわけではない「雄町」の日本酒。
そんな雄町のイベント、ということもありチケットは事前に完売していました。わたしもInstagramで告知した時には「チケット買えなかったー!」という方もちらほら。
ここまで東京で多々飲み比べられる機会はなかなか多くはないので、注目度も高かったと思います。
ぜひお店や飲食店で見つけた時は、選んでみてくださいね。
わたしも日々雄町を楽しみつつ…来年の開催も期待したいと思います!
とっとりおかやま新橋館にも行ってみよう
今回会場となったのは、東京の新橋にあるとっとりおかやま新橋館。
こちらの1階では、東京に居ながらにして鳥取や岡山の名産、お酒などが手に入る。
今回のイベントに参加されていた酒蔵様のお酒ももちろんずらっと!





こちらでお酒やおつまみを買いつつ、お家で楽しむのももちろんオススメ!